日常生活に「旅」のエッセンスをプラスする「Pleasure」。
今日は、古代文明都市へ ヴァーチャルトリップ!
国立科学博物館で開催中
「黄金の都 シカン展」へご案内します。
《シカン黄金大仮面》
ペルー文化庁・ペルー国立シカン博物館蔵
11世紀初期 撮影:義井 豊
シカン…この言葉を初めて聞く方もいらっしゃると思います。
実は前田も…知らなかったんです。
そこで!心強〜い先生に、
展覧会を案内していただきました。
「シカン展」の監修者であり、
国立科学博物館/人類研究部人類史研究グループ長の
篠田謙一さんです。
シカンとはアンデス文明の一つ。
ペルー北海岸で9〜14世紀栄えた、金属工芸に優れた文化で、
黄金文明で有名なインカの元となったんだとか。
シカンってアンデス文明の一つなんですね!
しかも金属工芸においてインカ帝国に大きな影響を与えた…
となると、シカンは歴史上、
とても重要な文化になってくると思われるんですが…
実は、シカン文化の存在が明らかになったのは最近なんだそうです。。
これまで空白だったシカン文化…日本人の島田泉さんが発見したんです。
ちなみに「シカン」という名前も島田さんが名付けたそうです。
現地先住民の言葉で「月の神殿」という意味なんだとか。
1991年に発掘に発掘したロロ神殿には、
1.2トンという黄金製品を中心とした副葬品から、
20世紀後半有数の発掘と言われているそうです!
《ロロ神殿≫ 撮影:義井 豊 2008年
そんなロロ神殿の副葬品を中心に、
ペルー国内にある貴重な考古遺物、
そして島田さんの30年間の研究調査など、
およそ200点が展示されている「黄金の都 シカン展」。
シカン展にいったら是非みて頂きたいのが
ひときわ賑わっている、黄金に輝く展示物!
これはトゥミというモノ。
もとは盗掘されたもので、その後ペルーの国立博物館に戻されたのですが、もともとどこのものか分からなかったんです。
しかし島田さんがシカンを解明し、これもシカンのモノだと分かったんです!
トゥミとはナイフの意味。下がナイフの歯なんですって。
これは儀式で使ったらしく、ナイフの上に可愛いキャラクターが、、、
と思いきや、これは生け贄の血をコップに採るものだったそうです。
《シカン黄金製トゥミ》(部分)
ペルー文化庁・ペルー国立考古学人類学歴史学博物館蔵
11世紀初期 撮影:義井 豊
これは目のつり上がった「アーモンドアイ」が特徴なシカンの神様なんです。2等身でカワイイお顔なんですけど…その裏側を聞くと、ちょっと見方が変わっちゃいました。
先に進むと、骨とか…銅で作られた仮面をつけたミイラ包みもありました。
《ミイラ包み》
エル・ブルホ学術調査団蔵 11世紀初期 撮影:義井 豊
まさに、発掘品の展覧会であって、
文化の展覧会でもある「黄金の都 シカン展」。
最後に。
今日、館内をご案内いただいた篠田謙一さんは、
『土器や金属のデザインはキレイなデザインで心豊かになるが
科学博物館の人間が一番観て欲しいのは
こういう未知のものを知るために、研究者たちは何をしたのだろう?
というのを観ていただけると、
今あるものの意味が違って見えてくるかな。』
とおっしゃっていました。
展示物を観て「きれいだな、すごいな」と確かに思いますが、
その模様がどうして描かれているのか、何か理由があるの?
そして、どうやって作られているのか…
など研究している人たちの裏側を知ると、
さらに、ひとつひとつの展示物に興味が湧きます…。
《シカン黄金大仮面》を発掘中の島田教授とPAS
撮影:義井 豊 1992年
研究があってこそ、その意味も知ることが出来る訳ですし…
知れば知るほど、展覧会がますます充実して、楽しい空間に!
会期中の土日は、小学生を対象にシカン土器のレプリカ製作体験もありますよ。
国立科学博物館で開催中「黄金の都 シカン展」、
開催は10月12日までです。
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