12/10/2008

磯の香りのするバター

パリ支局からおじゃまします。

日本ではまだ、バター供給不足が続いているんでしょうか?
だとしたらごめんなさい・・・
なにしろ、フランスはバターが美味しくって!
こちらのバターは発酵バターが主流で、日本のバターほど油っこくないような気がします。シトラスが入っているんじゃないか、と思うぐらい、口どけが軽くて爽やか。おまけにシッカリ練られているせいか、冷蔵庫から出してすぐでもパンに塗れるぐらい、テキスチャーも柔らかです。

最近のお気に入りは、先週末「Salon Saveur」で見つけた、ブルターニュのバター!
17区Porte de Chameperretteで開催された「Salon Saveur」は、フランス国内およびイタリア・スイスの特産品がわんさと集まる食の見本市。ひらたく言えば、日本でいうところの物産展ですな。クリスマス間近ということもあって、日本人がおせちの材料を買い集めるように、ノエルのごちそうの準備をここで済ませてしまおう、というメダム&メシュウが大勢詰めかけていましたぞ。
さて肝心のバターは、ブルターニュ地方サンマロにあるバター専門店Bordierのもの。注文を受けてからバターを量りとり、木ベラ二刀流でペッタンペッタン♪ こうしてたっぷり空気を含ませたバターは、シルクのような滑らかさ。

実はパリ支局員、このバターが食べたいがために日帰りサンマロを敢行したものの、日曜日は定休日だった・・・という苦い経験をしたことがありました。待ち焦がれたバター、思い切って3種類!

まずはdemi-sel。
塩キャラメルに代表されるように、ブルターニュといえば「塩」。なので現地では、塩の結晶がそのまま入った「つぶつぶバター」が売られています。demi-selは塩分50%なのですが、さすがはブルターニュ、50%でも十分塩が濃い!それが、ミルクの甘味を引き出します。酸味の強い、全粒粉系のパンに合わせるとすごく美味しい。

algueは海藻入りバター。黒いツブツブが海藻です。
・・・おお、ワカメの味がする!
潮の香りに、夏に見たサンマロの海を思い起こしたりして・・・
日本人的感覚でいうと、ワカメ味をパンに塗るのはどうも、ねぇ(^^;)
魚のソテーや温野菜に合わせるのがベストと思います。これでリゾットを作ってもきっと美味しい。

驚きの発見はFume-Sel!
薫製した塩を加えてあるのですが・・・こいつがヤバイくらい美味しい!
パンに塗って食べると、生ハムを食べてるんじゃないか、と勘違いしそうなほどの薫臭。こいつぁワインが進む、進む。
(バターでワイン、ってかなりやばい組み合わせ・・・)

ちなみに番外編。
もうひとつ、お気に入りのバターがこれ。パリのオーガニックカフェRose Bakeryで教えてもらいました。
発酵具合が完璧。イギリスのクロケットクリームと間違えてしまったほど。

ショコラやマカロンなら、お土産として手荷物で持って帰ることができるけど、さすがにバターはねぇ・・・。こればっかりはフランスで味わってくださいませ!

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