9/12/2009

旅に出かけたくなるカフェ

日常生活に「旅」のエッセンスをプラスする「Pleasure」。

いよいよ来週はシルバーウィークですが、、、
夏休みをとったから今回は家でノンビリ〜という方、
仕事があるから、そんなに休めないよ〜という方、
来週は東京で旅気分、いかがでしょう?


カフェ フルーク」。


こちら去年6月、神田神保町の路地裏にオープンしました。
コンセプトは「あした、旅にでかけたくなるカフェ」。
オーナーは高岡要吏子さんです。



お店は古い古〜い一軒家を改装して作ったそうで、
柔らかく落ち着いた雰囲気。
木のぬくもりを感じる家具が暖かみを増します。



お店に置いてあるもの、そして旅の写真をきっかけに
「海外でどこへ行かれたことありますか」なんて会話がはじまり
旅の思い出を聞いたり話したり…
旅の情報交換をするお客さんが多いそうです。
それだけで、もうすっかりプチトリップ気分!



メニューも、、、旅気分です。
オーナーの高岡さんが大のビール好き!
ということもあるのでしょうか(笑)
チェコのビールが2種類にドイツのビールが4種類も!
各国のリキュールやワインも豊富です。


メニューの名前の横に、
国の名前が書いてあるのも旅気分をそそられます。
そして、食べ物はお酒に合うものを中心にしていて、
プレッツェルやソーセージ、
一番人気は、高岡さんの実家:富山から毎週送ってもらう
新鮮野菜でつくったバーニャカウダなんですって。


お酒や、お酒にあうメニューが充実していますが、、、カフェです(笑)ヨーロッパでは、朝から コーヒーもお酒も楽しめるカフェが多いそうで、どんなゆる〜いカフェにしたかったのだとか。

「旅に出た気分になれるカフェ」とも言えますね





さてさて、旅本が充実している:フルークの高岡さんに、
おススメの旅本もチョイスしていただきましたよ。


まず1冊目。
『ボクの音楽武者修行』 小澤征爾

1961年に書かれた小澤征爾さんの24歳から26歳頃の紀行文です。

音楽の本場ヨーロッパで勉強がしたいという強い意志のもと、日本製のスクーター1台とともに貨物船に乗り込んで、単身ヨーロッパへ2ヶ月かけて渡ってから約3年間のことが書かれています。

今や「世界のオザワ」といわれる著者ですが、この本の文章には音楽家としてスタートを切ったころの
生き生きとした若いパワーがあふれていて、読んでいるうちに何か世界に飛び出していきたい!という気持ちになる一冊です。

パリに到着した時に偶然知って申し込んだブザンソン指揮者コンクールで1位になってから、カラヤンやバーンスタインに認められてニューヨークフィル副指揮者に就任するまでのことがかかれているのですが、何か強い意志を持って突き進めば道は開けていくんだなあと改めて思わされます。

もちろん音楽を中心とした生活のことがかかれているのですが、それ以外にも新しい経験をとにかく楽しんでいるという若者らしい面が随所に見られて、著者の天真爛漫な面も垣間見られてとても楽しく読めます。

「旅」には「世界を知ることで自分自身を知る」という一面もあると思うのですが、この本を読むと、新しい土地を知りたいな、何か新しい経験をして自分に何かをプラスしたいなという前向きな気持ちにさせられるので、この本は大好きな一冊です。



つづいて2冊目
『ビールと古本のプラハ』  千野栄一
チェコ語、スラブ語の言語学者でプラハを知り尽くした千野栄一先生が書かれたエッセイです。

チェコの首都プラハは、私自身も大好きな街で3度ほど訪れたことがあるのですが、おいしいビールを出してくれるビヤホールがたくさんあります。私も行くと、毎晩と言わず昼間からビールを飲み歩いてしまいます。

この本には、著者ならではのチェコの文化人との交友とか、激動のチェコの歴史や出版に関するエピソードを交えながら、ビールをおいしく飲んだ日々がつづられています。

チェコ、本、ビール、チェコの人々への愛情が伝わってきて、この本を読むと、またすぐにでもプラハに行ってビールが飲みたい!という気持ちになります。



3冊目は
『ようこそポルトガル食堂へ』  馬場草織


ビジュアルを中心とした食のエッセイ本です。

ポルトガル各地で現地の味を食べ歩いた著者が、土地の人との触れ合いを交えて写真をふんだんに使って食文化を紹介してくれています。

ポルトガル料理というのは、日本ではあまりなじみがないと思うのですが、私のまわりのポルトガルを旅した人はみんな「ポルトガルで食べた料理は全部おいしかった!」と言います。私はポルトガルは行ったことがないのですが、今はとてもポルトガルに興味を持っています。

旅の楽しみはその土地の「食」も大きいですよね。現地に行って食べてみないとわからないもの、現地でこそおいしいものもたくさんあります。

この本に出てくる土地に根ざした料理をながめていると、現地に行けば確かに日本では味わえないおいしものがたくさんありそうだという期待が膨らみます。

写真を眺めながら、ついついポルトガルののどかな街とおいしい料理に思いをはせてしまう一冊です。



秋の連休「カフェ・フルーク」と「旅本」で東京にいながらプチトリップ、体験してみてはいかがですか?

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