10/30/2010

南米のパリ:ブエノスアイレス

アルゼンチンの首都:ブエノスアイレスです。

16世紀、スペイン人によって建設されて以来、
ヨーロッパから多くの人々が移り住んできたブエノスアイレス。
アールデコ風の石造りの建物や、ひさしのついたファサード、石畳の歩道など、他のラテンアメリカ諸国にはない、洗練された街並みから、別名「南米のパリ」と呼ばれています。

ブエノスアイレスの面積は、東京23区の3分の1ほど。
それが48の地区に分かれていて、
しかも各地区とも、それぞれに異なる特徴をもっています。

ブエノスアイレス探検のスタートは、
街を南北に走る大動脈、
世界一 道幅の広い通り:ヌエベ・デ・フリオ通りから。
どのぐらい広いかというと、なんと車線が16本!
その中ほどに、
すらりと背の高い1本の柱「オペリスコ」が建っています。
エジプト風の塔で、高さなんと67メートル!
背の高い建物が少ないブエノスアイレスでは、
紛れもない町のシンボルです。

ヌエベ・デ・フリオ通りと垂直に走るコリエンテス通りには、
ヨーロッパ風の建物がずらり。
劇場やコンサートホールもたくさん並ぶ、
南米のブロードウェイでもあります。
世界三大劇場のひとつ:コロン劇場があるのも、このあたりです。
ちなみに、三大劇場の残りふたつは、
パリのオペラ座・ミラノのスカラ座。
このことからも、ブエノスアイレスのヨーロピアンな側面が分かります。


南米なのにヨーロピアンな不思議の町、ブエノスアイレス。
この街の最大の娯楽といえば、いまも昔も「タンゴ」です!

19世紀、新天地をもとめてやってきた移民たちが、
厳しい生活のはけぐちとして、
酒場で踊ったのがアルゼンチンタンゴの始まり。
観光地にいくと、
ツーリスト観光客のためにショウアップされた舞台が多いなか、
ブエノスアイレスのタンゴは、「生きた文化」として、
いまも市民の生活に溶け込んでいます。

アルゼンチンでタンゴが楽しめる場所は、
大きく分けて2種類あります。
ひとつは、「タンゲリーア」と呼ばれるお店。
バンドのライブ演奏に合わせて、ダンサーたちがステージに登場、
お客は料理とお酒をたのしみながら、
タンゴの夜を楽しむ、というスタイルです。
何百人もはいるような大規模なタンゲリーアもあれば、
こじんまりとしたローカルなタンゲリーアもあり。

タンゲリーアがタンゴを観賞する場所だとすれば、
ミロンガはタンゴを「体験できる場所」。
延々と流れる音楽に合わせて、
お客は誰もが自由にフロアで踊る、
いわばタンゴ版ディスコです。

タンゴが初めてでも大丈夫。
きっと素敵なブエノス・ボーイが、
やさしく手をとって、教えてくれるはず。
最初はゆっくりステップを踏むうちに、胸の奥が熱く感じたら、
それは自分がこの街に、
ブエノスアイレスの透明な空気に溶け込んだ
何よりの証拠です。

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