今回のデスティネーションは、ルクセンブルクです。
場所は、フランスとベルギー、ドイツ、
この3つの国の国境にはさまれたところにある小さな国
南北82km、東西57km、国土面積は2,586平方キロメートル
およそ神奈川県とおなじくらいの大きさです。
パリから電車で2時間ほど、
ブリュッセルからは3時間ほどで到着します。
駅を出て、さあ市街地へ歩いてゆきましょう。
ルクセンブルクはとても小さな街なので、
どこへ行くにも徒歩で移動できます。
しばらく歩いてゆくと、橋が見えてきました。
橋の下には、めまいがしそうなほどの深い谷!
谷の両側には、岩肌をあらわにした
断崖絶壁がそそりたっています!
はるか昔ローマ帝国時代、
ルクセンブルクの辺りには2つの大きな街道が交わり、
地理的にも政治的にも重要な要所でした。
そして10世紀中ごろ、この地を収めた領主が
強固な要塞を築きます。
深い谷と岩壁が、天然の防護壁の役割を果たし、
難攻不落の要塞は、「北のジブラルタル」とも呼ばれていたとか。
ですから、現在でも、街の中心部は断崖絶壁に囲まれたまま。
緑の生い茂る谷には、ローマ様式のアーチ型の橋がかけられ、
岩肌にそって、石をいくつも積み上げた城壁が、
いまも町を囲んでいます。
駅から~市街地をつなぐアドルフブリッジは、長さ153メートル。
橋げたの石造りのアーチ型は、20世紀初頭には世界最大。
オールドシティと市街地をつなぐ石橋は、
19世紀に建てられたもので、橋の高さはなんと45メートル!
幹線道路沿いに並ぶ円筒形の石のやぐらは、
17世紀に建てられたもの。
そして、街のそこかしこに残る、要塞のあと。
ルクセンブルクがいかに、
政治上重要な場所だったのかが、伺えますね。
これらは「ルクセンブルクの要塞群」として、
世界遺産に登録されています。
1000年の歴史を誇る要塞の町:ルクセンブルク。
この街には、要塞とおなじくらい年季の入ったイベントがあります。
現在開催中のルクセンブルク最大のお祭り、シューバーファウアー!
さかのぼること1340年、ときの王様
ヨハン・フォン・ルクセンブルクの提案で始まったのがきっかけ。
なんと、今年で670回目!
移動式の観覧車に、ジェットコースター、メリーゴーランド。
火を吹く巨人、ピエロ、美味しい匂いを漂わせる屋台。
映画でみるような、ノスタルジックな風景。
単なる移動遊園地と思ったら、大間違いですよ!
シューバーファウアーでは、
最新のアトラクションが大集結するんです!
今年の目玉は「ヘーレンブリッツ」
日本語でいうと「地獄からの一撃」!
トロッコ列車にのって、トンネルの中を激しく昇り下りる、
ビッグサンダーマウンテンのようなジェットコースターなんですが、途中で高さ20メートルの滝があったり!レーザー光線がとびかう、あやしい空間があったり!仮設とは思えないほど、スリル満点
エフェクト満点の乗り物なんですって。
刺激の多いのはちょっと・・・という方には、
屋台や特設レストランで、
美味しいルクセンブルクのグルメをどうぞ。
シューバーファウアーの名物となっているのが、
手のひらほどもあるジャガイモを、
輪切りにしてカラリと揚げた豪快なポテトフライ
「グロンパーキッッヒェルシャー」。
そして、お魚のマスを1匹まるごと
姿挙げにした「ゲバッゲフィッシュ」。
ルクセンブルクの名産品、
チョコレートのお菓子の屋台も並びます。
シューバーファウアーでの真夏の夜の夢は、
9月8日までの開催です。
ルクセンブルクのもうひとつの顔。
それは、街の北側にある「キルシュベルク」という地区
EU経済において
重要な役割を果たしているルクセンブルクには、
欧州議会事務局、欧州司法裁判所、欧州投資銀行など、
EUをつかさどる重要機関がおかれています。
そうした建物が集まっているのが、キルシュベルク地区。
石を積み上げた要塞や、流麗なお城とはうってかわって、
キルシュベルクには、
ガラスとコンクリートの近代的な建物が並んでいます。
国際的に有名な建築家が、
最高のテクノロジーを結集して作り上げた、
ユニークな建造物の群れ。
キルシュベルク地区は、さながら近代建築の博物館のよう!
建築に興味がある方には、タマラナイ地区ですね。
かたや1000年前の要塞があるかと思えば、一方では近代建築。
歴史と革新、どちらも生活に密着しているのが、
ルクセンブルクの最大の魅力なのかもしれませんね。
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