3/20/2010

ヒマラヤの奥に眠る桃源郷、ブータンへ♪

今日のデスティネーションは、
ヒマラヤの奥に眠る桃源郷:ブータンです。

長らく鎖国状態にあったブータンが、
観光客をうけいれるようになったのは、
実はここ40年ほどのこと。
比較的 知られていない場所なので、特別な旅をしたいこだわりのトラベラーに人気のデスティネーションです。

ですが、人々の交流がさかんになった今でも、
入国者の数や、海外資本の参入が制限されています。
旅行の際は、ブータン政府が発行するビザが必要。
しかもビザの発券は、政府公認の旅行会社を通じてのみ。
ちょっと厳しいようですが、そうした努力があるからこそ、
グローバル化をまぬがれ、
ブータン独自の文化や生活環境を保つことができるんです。


ですから、ブータンにはいかにも「観光名所」というような雰囲気はありません。現地の人々が日々、何気なく暮らしているところへ、ゲストとしてお邪魔して、彼らの日常を体験する、という感じでしょうか?有名な観光地ではおなじみの客引きのたぐいも、ブータンでは一切ありません。

というのも、ブータンでは、
GNP=国民総生産量ではなく、
GNH=国民幸福量で、国民の豊かさをしめそう、
という政策がとられているから。
つまり、国の経済力よりも、
国民がどれだけ幸せかを重視しているんです。
最近の調査結果によると、
「いまの生活に満足している」と答えた人は、
全国民の95%ちかくにも上ったそうです!
この数字、暗いニュースが続く日本では考えられないですね。

幸せ度数ほぼ100%のブータン。
彼らのハピネスの秘密を、旅をつうじて探ってみましょう。



ブータンでは、チベット仏教の流れをくむ独自の宗派:ブータン仏教が国の宗教。ブータン旅行も、こうしたお寺の数々を見て回ることになります。その中でもっとも有名なのが、ブータン東部の街:パロにある、タクツァン僧院です。

伝説によると、さかのぼること8世紀、ブータン仏教の祖といわれるパドマサンババが、虎の背中にのって飛んできて、この地に降り立って瞑想をした、と言われています。


それにしても、お寺がある場所は、ほぼ垂直に切り立った崖の中腹!山の斜面に張り付くようにして、建っているんです!一歩足をすべらせれば谷底へ落ちてしまいそうな場所。そもそも、どうやってこんなところにお寺を建てることができたんでしょうねえ?

地上からの高さおよそ800メートル、観光客といえども、お寺にたどり着くためには、狭く曲がりくねった山道をえっちらおっちら昇らなくてはなりません。

汗を流して到達すると、ブータン建築の壮大な寺院が迎えてくれます。白い日干しレンガを積んでできた、箱型の長方形の建物。窓枠や屋根のひさしには、マンダラのような細かな彫刻がほどこされ、赤や緑や金の極彩色が、空の青さをバックに一層あざやかに浮かび上がります。



神秘の国ブータン:幸せ探しの旅。
ハイライトは「ツェ・チュ」! これを見ずしてブータンを語るなかれ!

仏教の国:ブータンでは、一年を通して、各地でさまざまな宗教行事が行われます。そもそも「ツェ・チュ」とは、現地の言葉で「月の10日目」をあらわす言葉。ブータン仏教の祖:パドマサンババが存命中、12の重大な出来事があったといわれ、毎月10日に、それぞれの出来事を祝う法要がおこなわれているのです。

そのなかでも、毎年この時期:春の訪れに合わせて行われるのが、パロという町で行われる「パロ・ツェ・チュ」。ブータンのなかでも最大規模を誇るお祭りで、地元の人々が「一生に一度は見てみたい!」と願うほど!今年は3月26日の週末から~5日間かけて行われます。

ツェ・チュは、「チャム」という仮面舞踏で始まります。日本の鬼のお面のような、鮮やかなかぶり物をした僧侶が広場に集まり、仏教にまつわる物語を、楽器に合わせて踊る。それが5日間ぶっとおし! 20近い演目が、入れ替わり立ち替わりで演じられます。観客はみな、色鮮やかな民族衣装やトルコ石のジュエリーで身を飾ります。ツェ・チュはブータンの人々にとって、最高のおしゃれをする日でもあるのです。

そしていよいよクライマックスは、最終日「トンドル」。トンドルとは、「見るだけで解脱が出来る」といわれる、巨大な掛け軸のこと。朝日とともにトンドルがぱあっと広げられ、と同時に儀式がスタート。人々はトンドルの布のはじを額にあて、1年の無病息災を祈ります。

トンドルが広げられるのは、1年に1度、ツェ・チュの最終日の朝だけ。この1日、一瞬で、一生涯の幸せが手に入るとしたら・・・いますぐブータンに飛んで行きたくなりますね!

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